ニキ・ラウダ



アンドレアス・ニコラス・“ニキ”・ラウダ(Andreas Nikolaus "Niki" Lauda 1949年2月22日生)
 [オーストリア・レーシングドライバー]


 ウィーン出身。いくつもの製紙工場を所有する資産家階級の長男として生まれた。1966年にニュルブルクリンクで開催されたドイツGPを観戦したのがきっかけで、レースへの道を進む決意をする。しかし、跡取りとして歩んで欲しかった家族は、決して協力的でなかった。初レースは家族に内緒で参戦。いきなり2位に入り新聞のスポーツ欄に掲載され、父親は激怒してレース禁止を言い渡した。次のレースでは優勝してしまったことから『レーサーを辞めなければ、ラウダ家の持ち物を一切置いて、家から出て行け』と言われる。それでもレースを続けたので暫く勘当されることとなった。後ろ盾のないままスポンサー獲得の交渉も行ない、金銭的苦労を重ねながらステップアップしていった。

 欧州F2選手権等で活躍後、1971年9月にマーチ・フォードからF1デビュー。このデビューでは父親の圧力でチームへの持参金が足りず、銀行に融資してもらう。担保は自らの生命保険であった。1972年末にいきなりマーチから解雇され、ピンチに立ったラウダであったがマールボロBRMに売り込みをし、BRMへ持参金を持ち込む条件で1973年シーズンのシートを確保した。

 1973年は信頼性の問題でベルギーGP5位入賞のみだったが、各GPをリタイアする迄、速さを見せていた。特にモナコGPでフェラーリをリードする走りをしたことでエンツォ・フェラーリはラウダに注目。BRMとの契約をクリアーし、フェラーリへの移籍が決まった。1974年は2勝し、最多の9ポールポジションを獲得したが、終盤戦の5連続リタイアによりタイトルを逃した。しかし、1975年は5勝9ポールポジションをあげ、速さと安定した走りでポイントを重ね、ワールドチャンピオンとなった。

 1976年春に結婚したラウダは、第10戦終了時に5勝をあげ、ポイントリーダーであった。しかし、ニュルブルクリンクで開催された第11戦ドイツGPで悲劇に襲われる。レース中、“ベルクヴェルク”の一つ手前にある左に廻る高速コーナーで高い縁石に乗り上げたためにコントロールを失い、右側のキャッチフェンスを突き破り、露出した岩に激突し、発火したマシンはコース中央まで跳ね返された。これにブレット・ランガーのサーティースTS16が衝突し、ラウダのヘルメットは二つに割れて飛ばされた。アメリカ人ドライバーのガイ・エドワーズ、後続で停止したハラルド・アートル、アルトゥーロ・メルツァリオ、ランガー、コースマーシャルの5人が捨て身の行動で消火・救出活動を行った。ラウダ自身は事故の原因はタイヤトラブルと語り、リアサスペンションの故障説も浮上したが、事故原因は普段乗せることのない高い縁石にタイヤを乗せてしまった事によりマシンが跳ねてしまいコントロールを失った事によるラウダ自身のミスとされている。


 大火傷とFRP製のボディーワークが燃えて発生した有毒ガスを吸い込んだため、全身のおよそ70%の血液を入れ替え、数日間生死の境を彷徨った。病院では助かる見込みが少ないと思われ、牧師を呼んで臨終の儀式まで行わた程で、一部のマスコミは「ラウダ死亡説」まで報道した。しかし、症状の峠は越し、ラウダは驚異的なペースで回復。事故発生から6週間後の第12戦イタリアGPで奇跡のレース復帰を果たし、4位入賞した。顔の右半分には火傷の跡が生々しく残っている状態だったが、ラウダは周囲の好奇の目を気にする事も無かった。

 翌1977年は、第3戦南アフリカGPでシーズン初勝利を上げ、3勝2位6回と安定した走りで第15戦アメリカ東GPで再びワールドチャンピオンに返り咲いた。しかし、1979年のカナダGPで予選開始を前に突然引退する事を発表。同年オーストリアでラウダ航空を設立し、チャーター便の市場に参入。引退後は、ラウダ航空の経営に専念することとなった。

 ところが1981年になると再びサーキットに戻り、1982年からマクラーレンよりF1へ参戦。2年半のブランクにもかかわらず復帰後3戦目アメリカ西GPで優勝。 1984年はアラン・プロストにわずか0.5ポイントの差をつけ、3度目のワールドチャンピオンに輝いた。

 1985年、オランダGPでシーズン唯一の勝利を挙げ、この年で引退。後にラウダ航空社長となり、1990年にはウィーン株式市場に上場される。その後、フェラーリのアドバイザーに就任。2001年2月にはジャガーの責任者としてF1界に復帰し、2002年12月に退任した。その後は2003年に自らのファーストネームをつけた格安航空会社のニキ航空を設立し、経営者となっている。


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